四万温泉柏屋旅館は、群馬県中之条町にあります。
中之条町では「中之条ビエンナーレ」や「温泉郷クラフトシアター」、「秋、酒蔵にて」、などのアートイベントが毎年のように開催されています。
柏屋旅館の館内にもこれらのアートイベントの作家や職人たちの作品を中心にたくさんの芸術作品や工芸作品を使用しています。
そこで、今日はこれらの作品を一気に紹介します。
素敵な作品に囲まれたご滞在をお楽しみくださいませ!
指物師・吉澤良一
「温泉郷クラフトシアター」や「秋、酒蔵にて」などを主宰する、沼田市の指物師・吉澤良一さんには、2021年3月のリニューアルを機に、たくさんの作品を使用させていただいています。
上の写真の座卓は、露天風呂付き客室「亀」に使用しています。
何層にも塗り重ねられた天板には、柏屋旅館で使用しているお米(中之条町の元山功さんのお米)の籾殻を炭化させて塗り込んであります。
座卓と同じ手法を用いて作った長方形のプレートと竹を薄く削り漆を重ね塗りした丸い器など、料理にも吉澤さんの作品が登場しています。
また、この竹の器と同じ手法で作った湯呑みを、露天風呂付き客室の「花」「亀」でお使いいただいています。
各和室の丸座卓も同じく吉澤さんの作品を使っています。
竹の間などの座卓の天板はリニューアル前に使っていた欅の座卓を再生して使用しています。
吉澤良一とのコラボ作品
貸切露天に向かう廊下にディスプレイしてあるのは、高崎市在住のステンドグラス作家で、「秋、酒蔵にて」など数々のイベントに作品を提供している浪漫館・舛田弘彦さんと吉澤さんとのコラボ作品です。
今回のリニューアルで、趣を一新した食事処のテーブルには、鉄の鍛造や打ち絞りなど鉄工作品を手がける、高崎市の十文字工房・鈴木浩さんが、一脚ずつ打って作った脚に、吉澤さんの天板を合わせたコラボ作品を用いています。
石彫刻人・斎木三男
中之条ビエンナーレ2021の実行委員長でもあり、中之条町の齋木七郎石材本家で活躍中の石彫刻人・斎木三男さんの作品も柏屋旅館や柏屋カフェに展示させていただいています。
中之条ビエンナーレや秋、酒蔵にてなど、町のイベントはもちろん、タイや米国など海外からもお呼びがかかるほどの人気アーティストです。
ちなみに斎木さんは町内では有名なアマチュアミュージシャンでもあります。
書額
露天風呂付き客室「亀」、足湯テラス付き和室「光」、デッキテラス付き和のついん「夕日」には、それぞれ、お部屋の名前をテーマにした書額が掲げられています。
書額の製作は、江戸表具の第一人者で東京都伝統工芸師小野滋嗣氏、書は第一回国際書芸展特選などの経歴を持つ書家、栗林香雨先生にお願いしました。
露天風呂付き客室「亀」には、遊沼、遊沼、遊沼・・・ と書かれており、沼で遊ぶ亀をイメージしています。
足湯テラス付き和室「光」には『光』をキーワードにした道元の歌「にごりなき心の水に住む月は 波も砕けて光とぞなる」を掲げました。
デッキテラス付き和のついん「夕日」は『夕日』をキーワードにした与謝野晶子の歌「金色のちひさき鳥のかたちして 銀杏ちるなり夕日の岡に」を掲げました。
実はもう一つ、今回のリニューアルで欠番になったお部屋「鶴」の書額もあるのですが、次の出番を待って倉庫でスタンバイ中です。
床の間飾り
各部屋の床の間には、先ほどご紹介した、指物師・吉澤良一さんや鉄工・鈴木浩さんのほか、温泉郷クラフトシアター参加アーティストでだるま作家・だるま屋さくの小林一寿さん、同じく温泉郷クラフトシアター参加アーティストのあおきとうこさんと野口文子さんのコラボ作品など多彩なアートが楽しめます。
中之条ビエンナーレのアーティストの作品
柏屋旅館の食事処には、中之条ビエンナーレが始まった頃の作家の絵画をディスプレイさせていただいています。
スタッフ・Yuuki
私たち四万温泉柏屋旅館のスタッフ、Yuukiもプロ顔負けの作品を提供してくれています。
ここで紹介する作品はもちろんのこと、柏屋旅館からお客さまへお送りする季節のお便りのイラストや、いま、大人気のドリンク四万ブルーエールや四万ブルーサイダーのラベルも手がけています。
2階のシングルルーム「虹」に掲げた作品には、群馬特産の渓流魚「銀ヒカリ」が泳いでいます。
「銀ヒカリ」と部屋名の「虹」には大きな関連があるようですよ。 ぜひ、本人に聞いてみてください。
デッキテラス付き和のついん「月」には、日向見地区の四万温泉発祥の湯と言われる御夢想の湯と足湯で何やら会話をする二人を点描で描いた作品が掲げられています。 何を話してるかも、ぜひ、本人に聞いてみてください。
ステンドグラス
館内随所に飾ってあるステンドグラスの照明は、私の妻・薫子が、上の方で紹介しましたステンドグラス作家・舛田弘彦さんの指導を受けながらゆっくりと時間をかけ制作したものです。
特に夜は綺麗ですので、お風呂への行き帰りなどにごゆっくりお楽しみください。
おまけ・中国アート
食事処のエントランスに鎮座するこちらの作品群は、私の父が生前中国に旅行した際に購入してきたものです。
そこそこのお値段だったらしいのですが、実際の価値は誰にもわからず謎に包まれたままです。
時々、テレビの〇〇鑑定団で査定して貰えば?という話題が出ますが果たしてどうなるか・・・・
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