このため、天然記念物の大きな穴(甌穴)が見えなくなってしまっています。
四万の甌穴(おうけつ)群は、四万川にある名所で四万温泉の入り口の秋鹿エリアにある群馬県の天然記念物です。
四万温泉の自慢四万ブルーや四季折々に変化する風景が楽しめます。
四万温泉に訪れる際は、奥四万湖や桐の木平商店街などとともに必ず立ち寄るべき見どころスポットです。
四万の甌穴に行くには?
四万の甌穴は、四万温泉の入り口の秋鹿地区にあります。
クルマでしたら無料駐車場がありますのでそこにお停めいただくことができます。
目印は道路の上に表示されている気温計です。
公共交通機関の場合は、関越交通の中之条駅-四万温泉の路線バスでバス停「四万甌穴前」で降りてください。目の前が甌穴です。
四万温泉街から徒歩や自転車でしたら、四万温泉柏屋旅館からおよそ1.5km、四万温泉協会などがある温泉街中心部からでしたらおよそ3kmです。片道歩いて片道路線バスでもいいかもしれません。
道路の脇に入り口の案内表示がありますので、そこから川に降りることができ、甌穴を間近に眺めることができます。
※ 冬期は川に降りることができません。
そもそも甌穴とは?
甌穴とは、川底の岩盤にできる円形の穴のことです。
川の小さな割れ目やくぼみに小石や礫が入り、川の流れの渦流でそれらによって川底が削られ大きな穴になったものです。
ですから、数万年単位の時間がかかってできたものと思われます。
四万の甌穴のほか、埼玉県の長瀞や長野県木曽の寝覚の床などでも見られるようです。
→ 甌穴(wikipedia)
四万の甌穴のみどころは?
四万の甌穴は四万温泉の入り口・秋鹿地区の四万川の川底にある甌穴です。
一番深いところで3m以上もあるので澄んだ四万ブルーがとてもきれいです。
大きなものでは直径3mもあり前後80mの間に全部で8箇所と初期のもの(甌穴のたまご?)が4箇所あるそうです。
周辺の木々は、春の新緑、秋の紅葉がとてもきれいで、また、雪が積もると水墨画のような趣ですので、四季を通じて楽しめます。
時折、魚が泳いでいるのを見つけることもできます。
とくにおすすめなのは夏です。
手すりのある階段とスロープで河原まで降りることができるので四万川の冷たい水に触れることができます。
河原に降り立っただけでも涼しい風を味わえますが、手や足を水に入れたらなんともいえない涼しさが体全体に広がります。
甌穴駐車場にはカフェ(営業日や営業時間が短いのでご注意ください)や地元農産品などを取り扱っている露天の売店もございますので、簡単なお土産を買うことができます。
四万の甌穴の発見秘話!?
四万の甌穴は昭和46年(1971年)に群馬県の天然記念物に指定されましたが、それまでは一般には知られていませんでした。
昭和45年の秋に四万温泉の旅館関係者の方が「発見」し、群馬県の文化財専門委員の視察調査を受け、天然記念物に指定されました。
その際の甌穴8個の内訳は下記の通りです。(出典 四万温泉史)
No | 最深部 | 長径 | 短径 |
1 | 0.2m | 1.4m | 0.3m |
2 | 0.4m | 3.3m | 0.7m |
3 | 0.5m | 0.7m | 0.7m |
4 | 3.2m | 3.0m | 1.8m |
5 | 2.0m | 1.6m | 1.4m |
6 | (水中で計測不可) | 1.6m | 1.2m |
7 | 同上 | 1.8m | 1.0m |
8 | 0.4m | 0.2m | 0.2m |
9 | 穴初期のもの4箇所 |
甌穴入り口には、甌穴について次のような記載があります。
四万川にかかる秋鹿橋の下流約130メートルの川床に大小8つの甌穴がある。
この甌穴は四万川急流の渦流によって川底の転石を回し、転石と岩盤(凝灰岩)との接触部に美事な穴をあけたものである。長い年月を経て造られた大自然の彫刻ともいえるものである。
群馬県教育委員会
中之条町教育委員会
甌穴ギャラリー
では最後に、甌穴の動画や画像をお楽しみください
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